超音波診断装置(エコー)は身体の浅い部分の評価に優れ、リアルタイムで皮下組織を描出できるという特徴を応用し、様々な治療に応用可能です。当院ではコニカミノルタ社のSNiBLE 2という装置を採用しており、従来の装置よりも非常に高精細で、より深部の評価も可能です。

エコーを応用した治療

リアルタイムでの評価

MRIやCTなどと違い、診察室で検査を行える上、関節や体を動かしながら評価ができます。例えば、関節に膜がはさまる様子や、腫瘤がつぶれるかどうかが分かります。こういった動的評価が正確な診断につながるシーンは少なくありません。
また、画像のように異常な血流がないかを見ることで強い炎症があるかどうか評価することができます。

治療への応用

診察室では評価する以外に、治療としても使えます。エコーで観察しながら注射するということが大部分で、具体的にはハイドロリリース(筋膜剥がし)、関節腔内注射、神経ブロック注射などがあります。エコーの有無により、これらの精度には格段の違いが出ます。
画像の赤矢印は注射針です。エコーで見ながら注射することで正確な位置に薬剤を届けることができます。

エコーで評価しにくいもの

エコーは超音波を使って評価する機器です。音波を反射する硬いものがあると評価の邪魔になります。そのため、骨や関節の内部は上手く描出できない場合があります。また、深い場所へは超音波が届きにくいため、筋肉や脂肪が多い方は、深部が評価しにくい傾向があります。