メディカルダイエット(リベルサス)を導入しました。

当院では整形外科疾患を改善させる目的で減量が有効と考えられる患者様に、メディカルダイエットを開始いたします。
このページではこのGLP-1受容体作動薬という内服薬を使用したメディカルダイエットについての説明をしております。

GLP-1ダイエット(リベルサス)とは?

2型糖尿病の治療薬

リベルサス(GLP-1受容体作動薬)は、脳細胞のGLP-1受容体に作用し、満腹感を高めて空腹感を低下させることにより、食欲を抑制して体重を減少させます。

リベルサスの効果スライドリベルサスはGLP-1受容体作動薬の中では、世界初の飲み薬となります。
医薬品一般名はセマグルチドといい、糖尿病治療薬としては国内で承認されていますが、肥満治療薬としては承認されていません。

糖尿病患者に対して減量効果が認められた

2型糖尿病における9カ国93施設で実施された試験では、26週間(約6ヶ月)で5%以上体重が減少した割合は、 リベルサス3mg群で21.3%、リベルサス7mg群で28.7%、14mg群で44.3%に対し、プラセボ群(偽薬を使用したグループ)で15.7%と報告されています。

プラセボ 15.7%
リベルサス 3mg 21.3%
リベルサス 7mg 28.7%
リベルサス 14mg 44.3%

他の研究でもプラセボ群(偽薬を投与したグループ)と比べて、体重減少効果を示した報告が認められています。

しかし、2型糖尿病患者以外での体重減少効果を研究したものはないことをご留意ください。

ダイエット目的での保険治療

2023年に日本国内でのダイエット目的のGLP-1受容体作動薬処方は承認されていますが、適応が非常に厳しいことと、処方可能な医療機関がかなり限定されることから一般に普及していません。

当院で扱うリベルサスは、欧米での承認を得られている薬品と同じものですが、現状としては保険適応外での使用になるため医薬品被害救済制度の対象外となります。
そのため、医師による診察、副作用等のインフォームドコンセント、定期的な副作用チェックなど、医師の管理下で治療を行う必要があります。

当院での治療について

リベルサスは飲み薬です

以前は自己注射のタイプのみでした!

《内服薬のメリット》

▶︎ 注射薬と違い、冷蔵保管が不要

▶︎ 使用時の痛みがなく、面倒な注射方法を覚える必要がない

リベルサスの使用法

リベルサスは正しく服用しないと効果が弱まってしまいます。

① 1日1回、空腹時に服用する
起床時がおすすめです。

② コップ半分の水で飲む
(120ml程度、飲みすぎない)

③ 服用後30分は飲食をしない!
(食事や飲水で吸収が悪くなってしまいます)

リベルサスの副作用

リベルサスは使用するのに注意しなければいけない副作用や注意点があります。

一般的な副作用

悪心、嘔吐、便秘、下痢などの消化器症状
服用後に気持ち悪くなったり、嘔吐してしまうことがあります。
→服用初期に多いので、1〜2週は消化に良い食べ物を選びましょう

重篤な副作用

低血糖、急性膵炎など
→過度な食事制限や運動は避ける
脱力感、冷汗、動悸、めまい、激しい腹痛、腹部膨満などの症状が現れたら医療機関に相談してください。
※膵炎の既往がある方は使用できません

 

かかりつけの患者様に限ります

当院は整形外科クリニックであり、美容目的でのダイエット治療は行っておりません。
変形性関節症の患者様などで、痛みを抑えるために減量が有効と思われるのに、痛みの影響で運動療法がうまく進まない方が多く見られるために、そのような患者様に治療を行っていきます。

治療費について (自費診療になります)

GLP-1受容体作動薬はダイエット目的では保険適応外になるため、完全自費診療となります。当院での治療においては、整形外科疾患の治療目的であることから、業界最安と言われるオンライン診療クリニックと同等の価格設定としております。

治療の流れ

1)
通常の診療とは別の日に予約を取得してください。
保険診療と同日には処方できないため、リハビリや通常の診察とは別の日に来ていただく必要があります。

2)
お薬の説明、服用方法、副作用について説明します。また、GLP1ダイエットが安全に進められるか判断するために問診も行います。

3)
治療適応や副作用、減量効果を100%保証するものではないことをご理解いただき、同意書に署名をお願いいたします。

4)
初回に限り副作用がないか確認するため1ヶ月分 30錠 8250円で処方いたします。

5)
2回目以降は副作用が問題なかったことや、体調不良がないことを確認して処方します。
リベルサス 3mg 1箱100錠 26400円
リベルサス 7mg 1箱100錠 49500円

14mgの導入については、今後検討していく予定です。

最後に

自費診療でのメディカルダイエットですが、今後減量目的での保険適応が拡大する場合は移行していくことを考えています。
適切な体重管理を行なっていき、痛みのない生活を目指していきましょう。